広告代理店・デジタルマーケ業界経験者は法人カード事業に向いていると思うので来てくださいという話
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広告代理店・デジタルマーケ業界経験者は法人カード事業に向いていると思うので来てくださいという話

これはなに

  • LayerX伊藤(@n_11o)の、「法人カード(決済)事業 BizDevはデジマ業界や広告代理店、特にインターネット広告代理店のご経験が生きるのではないか」と思っているメモです
  • Notion先生のAI Summaryは以下です
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この記事では、インターネット広告代理店やデジタルマーケティングエージェンシーの経験が法人カード(決済)事業で活躍できる理由について説明しています。ビジネスモデルの共通点、常にコンペ環境での提案意識、テクノロジーやドメインの理解、営業職の広範な役割、予算達成における見立て、そして顧客志向などが挙げられます。決済事業に興味がある方や広告代理店出身者にとって参考になる情報です。

< Table Of Contents >

はじめに

こんにちは、すべての経済活動をデジタル化したいLayerX伊藤です。

昨年末にSaaSのSales / CS / Bizdevなどビジネスサイド職種の方向けに、「SaaSの次はFintechいかがですか」という趣旨の記事を書き、そこそこ反響がありました。

(弊社の法人カード事業にどんな人がいるか、私以外の人は何をしているかなどはX(旧Twitter)のハッシュタグ「#バクラク決済事業のイマ」をご覧ください)

もちろんSaaSご経験者は引き続き絶賛募集中なのですが、

今日は私が前職でもお世話になったデジタルマーケティング業界、特にインターネット広告代理店にお勤めの方向けに、今の業務の魅力を書いてみたいと思います。

この記事の対象者

  • 現在総合広告代理店のデジタル部門やインターネット広告代理店などにいらっしゃり、事業会社、特にスタートアップへのご転職を考えられている方
  • ご自身の経験を活かしつつ、営業からBizDevなど新しい職種に興味ある / チャレンジしてみたいな〜と思っている方

前提: デジタルマーケ業界と自分の関わり

「なんで代理店出身者でもないお前が代理店のこと書いとんねん」とならないよう、最初に自分のことについて少し書いておきます。

私は前職のReproというデジタルマーケティングツールのスタートアップ企業に5年ほど在籍し、代理店の方々と様々なお取り組みをさせていただき、人間的な成長も含め経験させていただきました。

お世話になった方々とは今でも親交があり、広義のデジタルマーケティングエージェンシーであった前職も、代理店の方々も、とてもリスペクトをしています。

■ 代理店の方々のパートナーとして

2010年代後半の非ゲーム領域におけるモバイルアプリ最盛期に、セミナーの共催やツール間の連携など様々なお取り組みをさせていただきました。

いまとなってはホットなAIに関するソリューションもやったりなど、最先端のことを一緒にやらせていただいていたのだなと振り返って思います。

■ 自社でのエージェンシー事業の経験

また、前職ではプロフェッショナルサービスという形で、SaaSビジネスにおける"ツール以外の提供サービス"の事業立ち上げ〜責任者をやっており、クライアントのアプリマーケティング施策の運用代行やご支援、戦略立案などをやっておりました。

「プロフェッショナルサービスとは」の詳細は昔書いた記事に委ねますが、Web系代理店の方々とはときにコンペで競合し、ときに協力し合いながらクライアントの成功に向けて奔走しておりました。

時を経て今、そんな自分はLayerXに入ってからはざっくり下記のような変遷で法人カード(決済)事業のBizDev職として日々働いているのですが、

時期
役割
2022.8~2023.3
SaaSマーケのマネージャーと法人カードのマーケ立ち上げ〜責任者の兼務
2023.4~2023.5
法人カード事業に異動し、アクイジション側のオーナー (SaaSでいうMK / IS / FSを管掌)
2023.6~
法人カード契約後の利用を最大化するチームに異動

半年ほど経って、「もしかしてこの仕事、、、広告代理店出身者は大活躍できるんじゃないか?」とふと思い、筆を執った次第です。

(前置きが長くなりましたが、以下からが本題です🙏)

デジマ業、インターネット広告代理業との類似性

ここからは、「なぜインターネット広告代理店のご出身・ご経験があると弊社で活躍できそうか」について、私見もりもりで書かせていただきます。

インターネット広告とのビジネスモデルの共通点

  • 業界にいる方であれば周知の事実かと思いますが、インターネット広告代理業は手数料ビジネスです。
  • 相場は20%が一般的で、ここに加えて顧客に提供しているツールの利用費やクリエイティブの制作費が別途乗ってくるという形が大半かと思います。
  • 一方、弊社に限らず法人カード事業も手数料ビジネスで、お客様に使っていただくほど売上もあがるというビジネスモデルです。
  • このビジネスモデルの共通点が、「広告代理業と決済事業の(Biz職の)事業運営は様々な観点で親和性がある」という本稿の主張の根底にあります。
  • 例えば、前回の記事で示したSaaS事業と法人カード事業の比較におけるカード側の記述は、インターネット広告代理業にもかなりの部分当てはまるのではないかと思っており、このあと詳述しています。
https://naoki11o.com/post/saas-fintech-cross-boundary-careers

“常にコンペ環境”と受注後のご提案意識

  • 大企業のコンペ案件などを除き、Meta広告やGoogle広告などの受注は契約期間に縛りがなく、「まず3ヶ月間で、予算もまずは少額で〜」などからお客様とのお付き合いが始まることがほとんどかと思います。
  • また、新規受注しても多くの場合は先に競合の代理店が入っており、「SNS系の広告はA社で、SEM(リスティング)はB社ね」といった平行運用がザラです。
  • この「常に競合他社がおり、いつでも解約されうるなかでご支援」という環境では
💭
今弊社が任せてもらっている領域以外で、お客様は何に困っているのだろう?」という顧客課題への向き合い方 「お客様のマーケティング予算の全体感を把握し、競合他社から奪取するぞ」という競合意識
  • などが自然と意識され、受注後も良い意味で緊張感を持ってお客様にご提案し続けるスタンスが求められます。
  • この観点が法人カード事業と全く同じであり、「まずはITツール用で弊社のクレカを使っていただいたので、次は出張用で使ってる他社カードを切り替えてもらえる提案をしよう」などが日々の業務で生まれるCard BizDevのスタンスに合っているのではないかと思っています。

テクノロジーやドメインの理解とキャッチアップ

  • インターネット広告業界やデジタルマーケティング業界に一度でも身をおいたことのある方なら共感いただけるかと思いますが、この業界は本当に情報の流れが速く、キャッチアップが大変です。
💭
・Cookie規制って結局いつから? ・Meta広告の配信ロジックまた変わった? ・Google I/OとWWDCはリアタイしなきゃ…
  • しかしながら、逆に言うと「最新のトレンドや技術的な仕様に詳しい営業」という認識をされると、一気に顧客からの信頼も上がり、相談されることも多くなります。
  • また、会社単位でその認知が作れると規模の小さい代理店でも戦うことができます。
  • 事実、前職のReproは”アプリマーケティングのCRMやASOに強い”という尖った領域で組織的に発信やプロを育て、業界内でのプレゼンスを上げていました
  • ここは私が前職で接した代理店の方々のなかでも正直かなりバラツキがあった印象ですが、そういったテクノロジーへの興味があり、楽しく学べる方は弊社にとても向いているかなと思います。

“営業職”と呼ばれる方々の役割の広さ

  • 前職でB2Bマーケ担当として代理店とセミナー企画などをしていて最初の頃に驚いたのが、「先方はほとんど営業担当の方がフロントをやっている」という点でした。
  • 営業として売上のノルマはもちろんありながら、セミナーの企画や集客、当日のお酒の手配などをすべて一緒にやってくださっている。
  • ある程度の規模になったSaaS企業だと、営業担当者がセミナー講師として協力することはあれど、最初から最後まで一気通貫で営業担当の責任として全うする、というのは考えられないのではないでしょうか。
  • また、先程の“常にコンペ環境”と受注後のご提案意識でも触れましたが、広告運用のプロやクリエイティブ制作のデザイナーはいても「CS」「Customer Sales」のような役割はない代理店においては、受注後も顧客折衝やPMOを営業が担当しているケースが多く、受注後も常にお客様に対して責任を持っています。
  • この点が、現在ビジネスサイドと開発サイド両方を足しても15人ほどであり、まだまだ「全員が役割にこだわらずに何でもやる」というスタンスが求められる現在の弊社の法人カード事業に合っているのではないかと思っています。

予算(目標)達成における見立て

  • 顧客ごとの売上にかなりのボラティリティがあるなかで予算を見立て、達成しなければならないというのも広告代理業と法人カード事業の共通点です。
  • 例えば受注〜ご支援にかかるリソースはほぼ同じでも、Google広告に月3億使う顧客もいれば、300万しか使わない顧客もいます。両社の売上には100倍の差があります。
  • また、与えられた目標を「既存顧客からのさらなる運用金額拡大で達成するか」「新規顧客の受注で達成するか」なども大きな論点としてあり、営業の個人戦術としてもセンスが問われるところです。
  • SaaSはSMB中心に提供している場合だと広告代理業ほど顧客単価にボラがないので、昨今流行っている「SaaS転職」ではありますが、代理店ご出身者の方などはむしろ法人カード事業のほうが仕事の共感性や面白みもあるのではないかなと思います。
    • ちなみに、弊社LayerXはSaaSも決済事業も両方できます!(というポジショントーク)
27分くらいから予算の話があります

顧客志向

  • 最後に、外してはいけないのが顧客志向。
  • SaaSの場合、「プロダクトとしてできないから売れない」「機能がないから売れない」で思考も提案も止まってしまうことが良くも悪くもあるのかなと思っています。(※ 一つの傾向の話です)
  • 一方、私が前職でお会いしてきた優れた広告営業の方々は「なければ持とう、なければ作ろう」という志向を皆さん持っていらっしゃいました。
  • 「広告運用」という、ともすると個人事業主にも任せることができ、インハウス化や自動化の波もきている状況だからこそ、代理店としての存在意義や介在価値を考え、顧客目線で新しい提案をしている姿はとてもかっこよかったです。

もちろんできないことを提案しろという話ではないですし、ソフトウェアを主軸にしている会社の主役はやはりプロダクトだとは思っておりますが、

顧客と真摯に向き合い、決済業界を変える種を見つけていけるような方をお待ちしております。

おわりに

前職でお世話になった方との思い出や、いまでも某代理店で大活躍している知人などを思い浮かべながら書きました。

広義のデジタルマーケティング業界に長らくいた身として業界に戻りたい気持ちもありますが、こちらの世界(というか弊社LayerXの法人カード事業)にご興味を持っていただければ幸いです🍵

ちなみに弊社LayerXでは、

  • 本稿で取り上げたような代理店営業 → 法人カード(決済)事業の営業のキャリアチェンジや、
  • 広告代理店でクライアントワークのマーケ → 事業会社でB2Bマーケ

など、”キャリアの越境”ができる環境がたくさんあります。

興味がある方はX(旧Twitter)や下記OpenDoorよりぜひご連絡ください!

💡
カード事業のメンバーの発信は「#バクラク決済事業のイマ」から

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